腰痛というのは、不快感の総称です
腰痛とは、「腰痛という病気」の名前ではなく、
腰部(一番下の肋骨から臀部あたりまで)を主とした、
痛みやハリなどの不快感といった症状の総称です。
座骨神経痛などの脚の症状を伴う場合も腰痛に含みます。
腰痛の確立した定義はないのですが、
原因が「特定できるのか」「特定できないのか」により、
腰痛を2つのタイプに分類することができます。
1.原因が特定できる腰痛を、特異的腰痛といいます
医師が、腰痛の原因が特定できる腰痛を「特異的腰痛」といいます。
原因のある部位によって、特異的腰痛はさらに6つに分類できます。
1.脊椎に原因がある腰痛
〇 腰椎椎間板ヘルニア
〇 腰部脊柱管狭窄症
〇 分離性脊椎すべり症
〇 変性脊椎すべり症
〇 代謝性疾患(骨粗鬆症、骨軟化症)
〇 脊椎腫瘍(原発性または転移性腫瘍など)
〇 脊椎感染症(化膿性脊椎炎、脊椎カリエスなど)
〇 脊椎外傷(椎体骨折など)
〇 筋筋膜性腰痛
〇 脊椎靱帯骨化症
〇 脊椎変形など
2.神経に原因がある腰痛
〇脊髄腫瘍、馬尾腫瘍など
3.内臓に原因がある腰痛
〇 腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など
〇 婦人科系疾患(子宮内膜症など)、妊娠
〇 その他(腹腔内病変、後腹膜病変など)
4.血管に原因がある腰痛
〇 腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤など
5.心因性の腰痛
〇 うつ病、ヒステリーなど
6.その他
2.原因が特定できない腰痛を、非特異的腰痛といいます
病院の外来を受診する腰痛患者のほとんど (約85%)は原因の特定できない非特異的腰痛です。
ぎっくり腰は、非特異的急性腰痛のひとつです。
原因があってもなくてもご相談ください
原因があってもなくても、病名があってもなくても、当院には腰痛に悩む方が多く来院なさっています。
腰の痛さや症状を、うまく説明できなくても大丈夫です。
腰や背中の痛み、重だるさなどでお困りでしたら、一度ご相談ください。