「原因が特定できる腰痛」と「原因が特定できない腰痛」の違いとは

2018/03/11
腰痛

腰痛というのは、不快感の総称です

 

 

腰痛とは、「腰痛という病気」の名前ではなく、

 

腰部(一番下の肋骨から臀部あたりまで)を主とした、

 

痛みやハリなどの不快感といった症状の総称です。

 


座骨神経痛などの脚の症状を伴う場合も腰痛に含みます。

 


腰痛の確立した定義はないのですが、

 

原因が「特定できるのか」「特定できないのか」により、

 

腰痛を2つのタイプに分類することができます。

 


 

1.原因が特定できる腰痛を、特異的腰痛といいます

 

 

医師が、腰痛の原因が特定できる腰痛を「特異的腰痛」といいます。

 


原因のある部位によって、特異的腰痛はさらに6つに分類できます。

 

 

1.脊椎に原因がある腰痛


〇 腰椎椎間板ヘルニア


〇 腰部脊柱管狭窄症


〇 分離性脊椎すべり症


〇 変性脊椎すべり症


〇 代謝性疾患(骨粗鬆症、骨軟化症)


〇 脊椎腫瘍(原発性または転移性腫瘍など)


〇 脊椎感染症(化膿性脊椎炎、脊椎カリエスなど)


〇 脊椎外傷(椎体骨折など)


〇 筋筋膜性腰痛


〇 脊椎靱帯骨化症


〇 脊椎変形など

 

 

2.神経に原因がある腰痛


〇脊髄腫瘍、馬尾腫瘍など

 

3.内臓に原因がある腰痛


〇 腎尿路系疾患(腎結石、尿路結石、腎盂腎炎など


〇 婦人科系疾患(子宮内膜症など)、妊娠


〇 その他(腹腔内病変、後腹膜病変など)

 

4.血管に原因がある腰痛


〇 腹部大動脈瘤、解離性大動脈瘤など

 

5.心因性の腰痛


〇 うつ病、ヒステリーなど

 

6.その他

 


 

2.原因が特定できない腰痛を、非特異的腰痛といいます

 


病院の外来を受診する腰痛患者のほとんど (約85%)は原因の特定できない非特異的腰痛です。

 


ぎっくり腰は、非特異的急性腰痛のひとつです。


 

原因があってもなくてもご相談ください

 

 

原因があってもなくても、病名があってもなくても、当院には腰痛に悩む方が多く来院なさっています。


腰の痛さや症状を、うまく説明できなくても大丈夫です。


腰や背中の痛み、重だるさなどでお困りでしたら、一度ご相談ください。